浜松市 Sさま邸
動線と収納の工夫により1階で家事が完結
2008年にハイムのbjを建てたSさまご夫妻。奥さまの実家がハイムで、さらにご両親はハイムでアパートも建てており、自宅とアパート合わせて40年ほどの“ハイム歴”をお持ち。ご自身もかつては実家のハイムで暮らしていたこともあり、ハイムに対しては長年好感を抱いていたという奥さまはご主人と相談の上、最終的に2社に絞り込み、「雨だれの跡やヒビなどが気にならないタイル外壁にしたかった」ことからハイムを選びました。
間取りは奥さまがラフスケッチを描いて実現した“理想のマイホーム”だったものの、住み続けていくうちに、共働きで多忙なお二人だからこその課題が浮き彫りになってきたと言います。奥さまは特に家事動線が気になり、「1階で洗濯して2階まで干しに行くのが負担で洗濯乾燥機に買い替えましたが、結局、乾いた物はリビングで畳んで2階へしまいに行かなくてはなりませんから、これも手間でした」と語ります。
そこで脱衣室の洗濯乾燥機置き場から直接出入りできるウォークインクローゼットを新設。「畳む」作業を極力減らすため上下2段にパイプを設置し、トップスもボトムスもハンガーに掛けるだけでスッキリ収納できるようにしました。パイプも背の高いご夫妻に合わせて高めの位置に取り付け、お二人にとってより使いやすい仕様としました。
そして脱衣室にはタオルやパジャマなど入浴後に必要な物がすべて収まる収納棚を設置。アイテムごとにボックスに入れて収納できるため、出し入れもラクラクです。「以前は2階までパジャマを取りに行っていたのですが、リフォームしてからは家事のほとんどが1階で完結するようになり、本当に助かっています」と、奥さまは実感を込めて話してくれました。
リフォーム前の暮らし
リフォーム後の暮らし
合理的な収納が叶えた「散らからない家」
奥さまは言います。「リフォームに当たっては『とにかく散らからない家にすること』を強く意識しました」。そのため前述のウォークインクローゼットや脱衣室の収納棚をはじめ、収納計画には徹底的にこだわりました。「設計さんにもいろいろ提案をいただいて、まさに“適材適所”の合理的な収納が実現しました」。
たとえば出張の多い奥さまは帰宅後スーツケースを玄関に出しっぱなしにすることもあったそうですが、玄関からもバックヤードとなるウォークインクローゼットからも直接出し入れできる収納を設け、“出しっぱなし”を解消しました。一方、キャンプが趣味のご主人用の玄関収納は、重くて大きい物は下に、軽くて小さいものは上部に収納するため、棚板の手前への出幅を変えて出し入れしやすいようにしました。
また、洗面室については奥さまの強い要望により洗面台にボウルを2つ設置し、朝の“支度ラッシュ”を解決。洗面台の下には設計担当のアイデアでコンセント付きのドライヤー収納ボックスを取り付け、都度都度コンセントを抜き差ししなくても使用できるようにしました。このアイデアに奥さまは大満足。「この手があったか!」と膝を打ったそうです。
キッチンでも収納力と作業効率が大きくアップ
「散らからない家」へのこだわりはキッチンでも生かされています。まず大容量のパントリーを新設したことで、キッチンはつねにスッキリ保たれるようになりました。また、料理や後片付けを一緒に行うご夫妻にとって、以前のキッチンは狭くて二人で立つと「混み合う感じ」があったと言います。作業スペースも手狭で、スムーズに進まないこともしばしばだったとか。
そこで作業スペースの広いL字型キッチンを採用。奥さま曰く「キッチンってお金をかければいくらでもかけられるじゃないですか。でも、私たちにはそれはできないため、インスタで見て気に入った、コスパとデザインに優れたこのキッチンを選びました」。さらにキッチンにつなげるようにダイニングテーブルを配置したことで、配膳の手間も大幅に省けたと語ってくれました。
階段下の小さな書斎は奥さまだけのお気に入り空間
コロナ禍で在宅ワークが増えたというご夫妻。奥さまのたっての希望で、階段下に小さな書斎を設けました。もともと2階に書斎と空き部屋があり、そのまま使用し続けても構わなかったそうですが、奥さまは「ちょっとお籠り感のある、ヌックのような空間が欲しかったんです」。もちろん優しいご主人は笑顔で快諾してくれました。
この小さな書斎の壁クロスにはインテリア担当の勝俣と相談して、奥さまが大好きなフィンランドの人気ファブリックメーカー「マリメッコ」製を採用。さらに垂れ壁を設け、内側にコーニス照明(間接照明の一種)を設置して、より一層お洒落な空間に仕上がりました。「ここなら『ちょっとお茶が飲みたいな』と思ったら即キッチンに移動できるから便利ですよ」と、意匠だけでなく合理性にも満足の奥さま。「この書斎は大正解でした」と笑顔がはじけます。
リフォームの不安はウォークインホームで解消
リフォームの計画段階では「ウォークインホーム」(タブレットで完成後の室内の3D動画を確認できるソフト)が大活躍したそうです。平面図とは異なり、ウォークスルー機能によって実際に家の中を歩いている感覚が得られ、しかも採用予定の壁クロスや住宅設備機器が配されているため、完成後のイメージをつかみやすかったと言います
ウォークインホームを使った完成後のイメージ
今回のリフォームの最大の効果は・・・
かくして、ご夫妻のこだわりを詰め込んで完成した新たなSさま邸。「住み始めてまだ2~3週間しか経っていないのに暮らしやすさを実感しています」というお二人。ご主人曰く「リフォームとは直接関係ありませんがリビングに待望の日本酒セラーを設置したことが、リフォームの効果をさらに大きいものにしたと感じています」。それを受けて奥さまも「本当にそう思います。二人とも日本酒好きなので、リフォームで快適になった空間で過ごす“家時間”が何より楽しいんです。外食の機会も減りました。もっと言えば外食したいとも思わなくなりましたね。リフォームで気持ちが豊かになったみたいです」。
そんな奥さまに今回のリフォームで最も良かった点を尋ねると「全部」というお答えが返ってきました。 そして寡黙なご主人はポツリと「妻が毎日ニコニコしていること」。なるほど、確かにそれ以上の至福はないですよね。
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