静岡県内各地で整理収納講座や女性講座を多数開催している「整理収納アドバイザー」佐藤慶子先生が、整理収納ワンポイントアドバイスをご紹介します。(佐藤先生のサイト【ブログ】)
皆様 こんにちは。
体を動かすにも快適な季節になってきましたね。先月まで異常な暑さに辟易していましたが、日に日に涼しくなってきた今は、旅行にも行きたいし体重を気にしなければ美味しいものだってたくさん食べたい。体と心のバランスが一致しているのは、気持ちの良い季節のおかげでしょうか?
サービス付き高齢者向き住宅に入居している母は、骨折して入院している頃から食事は2割ほどしか食べなくなり、退院後、現在の施設に戻った時も食欲は戻らずどんどん痩せていきました。このままでは、あと数ヶ月しか持たないのではないかと半分覚悟を決めていたのですが、ある時から徐々に食欲が回復!すると聞き取れなかった声も出るし、話し方や表情まで元気な頃の母の顔に戻ったのです。今は何を食べても美味しいと言うようになりました。人間やっぱり食が大切なんだとその変化を目の当たりにして強く感じました。
私も昔のようにたくさんの量は食べられなくなりました。食事も満腹前に終わった方が体に負担がなく後が楽ということも知っています。それは分かっているのに、つい美味しいものだと、キャパを超えてまで食べてしまい、結局自己嫌悪に陥る。その後イライラする。昔飼っていた犬のメイだって調子が悪い時は、餌を与えても回復するまで食べなかったのに、自分はなぜ我慢ができないのでしょう。犬にも劣る欲の塊ってことでしょうか?食と健康のバランスを取ること、節度を知る事が私の今後の課題のようです。
キャパを超えない
「キャパを超える」ことは日常のあらゆることで見かけられます。
お片付けサービスに伺うと、モノが多いお宅は洋服を例にとってもたいていキャパを超す量を所有しています。収納場所が少ないのではありません。クローゼットも、タンスも、簡易的な引き出し家具も十分あるのに、洋服が壁や可動式のハンガーラックに倒れんばかりに掛けられている光景を見ることがあります。 「もう着ない服もたくさんあるんだけれど、どうしたらいいのか分からなくて・・・」とこぼし手放す選択が出ません。又は「3年着ない服は捨てた方がいいんですよね?」と世の中でよく言われている言葉を口に出す方もいらっしゃいます。
もちろん3年はその人の目安でそうでなければイケナイ事ではありません。片付けで悩んでいるのなら、まずは自分が管理できるだけの数に絞るチカラを身につけましょう。それは手放すのではなく、自分に似合う服だけ残し選び出す能力であり、自分を知ることにつながります。
これから冬に向かうと、タンスの中は冬と夏の入れ替えで余裕が生まれます。反対にクローゼットの中は厚めの服で窮屈になっていきます。そこで掛け方にも一工夫が必要になります。特に悩むのはコートやジャケットなど、ちょっと手を通しただけですぐには洗わない服です。こういう類の服は最初から、掛けるスペースを決めておくといいでしょう。例えば、3回着たら一度洗う、掛け方も一定方向に決める、一度着た服は他と分けて掛ける場所を決める・・など自分のルールをつくって習慣化することです。私は、クローゼットから今日着る服を外すと、ハンガーもハンガーだけの場所に移動させます。掛けてある服の間に、何も掛けてないハンガーが混在することがありません。ポールの一番左端には、何も掛けていないハンガーが寄せられるので、次にハンガーを使うときもすぐ取り出せます。こうして自分のウォークインクローゼットにもいくつかのルールがあることに気が付きます。
ルールの活用
では他に自分のクローゼットの中のルールを挙げてみますね。
使っていないハンガーはポールの左側に必ず寄せる以外として、○ハンガーは木のモノに統一(材質がちがうモノは使わない)○1回着て、まだ洗濯しない服はその横のスペースに掛ける(いちばん目に付く場所なので早めに着ることを意識するため)○そこから右にシャツ・カットソーなどの上着→パンツ→パンツ→スーツ→ジャケット(短め)→コート→ワンピース(長いもの)に並べて掛けている○洗濯の時、クローゼットに戻す服はクローゼット用のハンガーに掛けてそのまま干す○半年に1回は所有する衣類の数を数える○下着や小物は引き出しにしまい決して出しておかない○下着と小物はA4サイズの引き出し6段分に入るだけとする○外したアクセサリーは必ずアクセサリーボックスに収納(特に大事なジュエリーは帰宅直後にしまう)○ウォークインクローゼットの中の床にはモノを置かない○毎日使っているバックの置き場所を決めている(帰宅後すぐ置く)○他のバックは棚のボックスに収納等々
こうしてルールに従って維持しているウォークインクローゼットなので、いつでも人を入れられるように気持ち良く片付いています。
クローゼットだけでなく、玄関もリビングもキッチンも洗面所も人が動く範囲では、ルールが必要です。無意識に体と心がルールに従って行動するようになれば、家の中は散らかることはなくなります。一番早くて負担とストレスがなく効率がイイ片付けの極意と言えます。
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「整理収納アドバイザー」佐藤慶子先生 ご紹介
静岡県静岡市生まれ。 2010年に整理収納アドバイザー1級、整理収納アドバイザー2級認定講師資格を取得。 静岡県内を中心に、セミナー、2級認定講座、収納サービスなどを展開。 NPO法人ハウスキーピング協会所属。 静岡県内各地で整理収納講座や女性講座の開催実績多数。
2015年2月にはTBSテレビ「マツコの知らない世界」に物干しアドバイザーとして出演。