静岡県内各地で整理収納講座や女性講座を多数開催している「整理収納アドバイザー」佐藤慶子先生が、整理収納ワンポイントアドバイスをご紹介します。(佐藤先生のサイト【ブログ】)
皆様 こんにちは。
夏に繰り返し口にしていた「暑い」は、もうすぐお彼岸にも関わらず未だ継続中です。猛暑日の連続記録は各地で更新されているようなので、今からすでに来年が恐ろしいですね。皆様はどんな夏をお過ごしになられましたか?
高校の同級生が、昨年の大晦日に66才で天国に逝ってしまいました。彼女もご主人と二人暮らしでしたが、ご主人様とは年も離れていたので、きっと心残りではなかったかと思います。先月初盆見舞いでお線香をあげに伺いました。男性が一人になると本当に寂しいようで、時間と体を持て余している様子がお話から伝わりました。死期を悟っていた彼女は家事が出来なかったご主人様に、味噌汁やカレーの作り方、掃除の心得など教えていったそうです。
新築の時にお邪魔した際、掃除機をかけた後に、スティック式のドライシートを使い、最後は雑巾がけをすると言っていた綺麗好きな彼女で、当時のまま今でも整然としたお宅でしたが、本人がいなくなった後の家の事、自分の持っていたモノの事、私だったらどうしただろう・・と自分に置き換えて考えさせられました。遺影の写真は「もし私が死んだらこれにしてね」と言っていたと言う、娘さんの結婚式の時の留め袖を着た嬉しそうに微笑んでいる彼女でした。
人間の寿命なんて誰にも分からないことだからこそ、せめて自分が管理できる時に、後悔しないようにきれいな形で残していきたいものだと改めて思いました。
形見分け
しばらくご主人様と彼女の話をし、お暇しようとした時に、ご主人様から形見分けということで、彼女が持っていたブランドのバックとジュエリーの中から金のネックレスを頂きました。ネックレスは彼女が身につけていた記憶があるもの。両方とも高価だし、娘さんがいらっしゃるので、遠慮しましたが、ご主人様の「是非」という言葉に押され頂戴しました。ブランド志向でもない自分ですが、今使っているバックはやめて、これからは彼女の形見のバックを日常使いしようと思っています。金のネックレスも一度クリーニングし、輝きをもどしてからつけようと思っています。それが彼女への供養になるなら私が大切にしていこうという気持ちです。価値観は人それぞれですが、最近は残していくならば価値のあるモノだけにしようと思っています。
時代は変化し、昔、価値のあった骨董や着物はかなりいいモノでない限り価値はないと知り合いの骨董屋の方から聞きました。
特に着物は、シニア向けの雑誌では、着物をリメイクして他の形で活用する特集がたくさんでているくらいです。
同い年の友人が亡くなったことで、自分の持ち物を更に見直すきっかけになりました。いつから始めようではなく、気がついた時から意識することが一番大切ですね。
時代にあったモノの手放し方のススメ
今年になってから、メルカリをよく活用するようになりました。欲しいモノを上手に買ったり、逆に不要になったモノを売ったり。出品したモノが売れると嬉しいんですよ。気持ちよく手放すことができた快感で、次に何を売ろうかと要らないモノを探しています。最初は、購入者の方とのコメントに気を使い、送り方の工夫で知恵を絞り、荷物の追跡が気になり、出品したモノの検索数や閲覧数が気になり、慣れるまで時間はかかりましたが、使いこなせるようになると家の片付けにはかなり役立つことが分かりました。しかも「これも売れるかも!」と思うと、自然と扱いが急に丁寧になるのです。出品したモノが次の方に渡ると思うと、急に価値が見えるから不思議ですね。きっとメルカリをやっていらっしゃる方は同じような思いをされたことがあるのではないでしょうか?不要なモノが売れたとしても一気に部屋の中が片付くわけではありません。しかし、不要なモノが見えてくることと気持ちの良い手放し方を知るだけで価値はあります。
私の講座を受講された方が実際体験した話ですが、遠く離れた実家の片付けに10年かかったと仰っていました。実家に行っても何日もいることはできず、少しずつやり続けてとうとう10年かかってしまったということでした。これは特別な事例だとは思いますが、実家の片付けの話は以前よりよく聞くようになりましたし、私の知り合いや友人の中にも徐々に増えてきているのが実感です。
誰にでも小さからず大きからずやってくる問題ですが、せめて将来、自分の子どもたちにはその大変さを味わせることのないように、メルカリのような時代に合ったモノの手放し方にチャレンジするのもいいことですね。
「整理収納」なるほどレシピ おすすめ記事
⇒Vol.113 よそのお宅ってどんな使い方をしてるの?気になって仕方ないモノの捉え方
⇒Vol.101 昔から悩みの多くは服だった
⇒Vol.89 我が家の物置事情
リフォームも
お任せください!
長く家に住んでいると、部屋の中にモノが増え、空間が狭くなってしまうことにお悩みではありませんか?
モノがあふれると整理整頓をするのも一苦労。
お部屋の空間も狭くなると、気持ちも窮屈になってしまいます。
そんなご入居者様向けに、お部屋の整理収納力をぐっと高める収納リフォームをご提案いたします。
「整理収納アドバイザー」佐藤慶子先生 ご紹介
静岡県静岡市生まれ。 2010年に整理収納アドバイザー1級、整理収納アドバイザー2級認定講師資格を取得。 静岡県内を中心に、セミナー、2級認定講座、収納サービスなどを展開。 NPO法人ハウスキーピング協会所属。
静岡県内各地で整理収納講座や女性講座の開催実績多数。
2015年2月にはTBSテレビ「マツコの知らない世界」に物干しアドバイザーとして出演。