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静岡発!「整理収納」なるほどレシピ
Vol.102 寝具の持ち方の昔と今を比較してみた

静岡県内各地で整理収納講座や女性講座を多数開催している「整理収納アドバイザー」佐藤慶子先生が、整理収納ワンポイントアドバイスをご紹介します。(佐藤先生のサイト【ブログ】)

皆さま こんにちは。すっかり朝夕だけでなく日中も過ごしやすくなってきましたね。
秋のお天気は気まぐれで晴れが続いてほしいと願っても、その期待とは裏腹で曇り空や雨に変わり、私の気持ちも上がったり下がったり。
それでも抜けるような青空や涙があふれそうな夕焼けやこころ静まる虫の声をきくことができる秋が一番好きなことに変わりはありません。
コロナ感染者がもっと減少したら早く思うところにお出かけしたいものですね。

夏に親しい先輩が有名な買取業者に来てもらい着物、バック、毛皮のコートの査定をしてもらったそうです。

着物はお母様のモノですが、シミがあるもの、無いもの、値段がつくもの、つかないものと3時間かけて丁寧に分けてくれたそうです。
ただ今は着物を着る人が少ないので40点ほどの着物の中から22点だけが値段がつき買取額は17,000円だったとのこと。

その他に昔買ったミンクの150万円のコートは毛皮にも需要がないとのことで、何と買取価格が2,000円だったとか!いささか、2,000円では手放せないと諦めたと言っていました。確かにフェイクファーの需要はあっても本物となると買い手がないと、過去にリサイクルショップで言われたことがあったのでモノの価値というものはその時代でずいぶん変わるものだと痛感しました。

また別の人から先日聞いた話ですが「ゲームは新しいものを買って一度クリアしたら旬のうちに売ると高く売れるんですよ」だそうですよ。彼女は<買う前から売ろうと思っているので丁寧に扱いながらゲームをする>とも言っていました。

モノを丁寧に扱うことは素晴らしい!良い心がけです!
なんだ。どんなモノでも売ればいいんだ(笑)

婚礼布団・婚礼座布団が常識だった頃

以前もこのコラムで布団、寝具について書いたことがありましたが、その時はまだ布団を収納するスペースに余裕がありました。
しかしその後時々泊まる孫の成長にともない布団を一組増やすことになりました。おかげでそのスペースは隙間がないくらいパンパンになってしまったのです。

皆さまのお宅でも子どもの成長や、買い替え、買い足しなどで寝具がどんどん増えることがあるでしょう。

私の年代では結婚の際は婚礼布団が嫁入り道具として必須でしたから、今より大変でした。ついでに婚礼布団がどういうものか書いてみたいと思います。

まず夫婦布団。色違いの掛け布団2、敷き布団2、枕2、その他客布団として二組くらいは用意します。
他にも夏用の薄い夏掛け布団が2人分。加えて毛布もあります。寝具とは若干ちがいますが、その他夫婦座布団。
これが普通のサイズより一回り大きく、まるでお殿様がお座りになるような代物・・・。

夫婦座布団だけでなく、お客様用の座布団も10枚。5枚ずつ座布団用の袋に収納してあるのが普通です。

実家だけでなく義母も座布団を用意してくれたので20枚ありました。義母は夏用のい草の座布団も買ってくれたので座布団だけでかなりの数。
しかも布団類が好きだった義母は他にも手作りで布団を作ってくれたので合わせると一間の押入れだけでは収まらないくらいの量になっていました。でも決して特別なことではなく、結婚の支度とはそういうものでした。
私達の世代はそんな大量の寝具と格闘していたと言っても過言ではない世代なのです。

使い切ることでモノの使命を全うする

話が一昔に広がりましたが、そんな時代もあったことを知るのもたまには面白いでしょう。それらの大量寝具を押入れの中で眠らせておくのはどうしたものか?と考え何年もかけて全て使い切りました。

惜しげなく婚礼布団を普段使いし、お客様用の布団も最初は親が使い次に子どもに下ろしどんどん消費したカンジです。もちろん最初の頃は上質の布団なので打ち直しもしましたが、お金もかかるうえ軽くてお手頃なモノが出てきたのでシフトしていきました。

座布団も使わない暮らしに変わったので最終的に義母が生前お世話になった福祉施設に寄付し、今叔母が住んでいるサービス付き高齢者住宅にも寄付しました。活かして手放す道を考え実行しました。

時代によってモノの価値も変化します。どんなに高級な毛皮も、絹の布団も需要がなければ死蔵品というカテゴリーにくくられてしまうのは本当に残念ですが、それが現実なのです。そうならないためにも常にモノと向き合うことが大切です。

昭和のレトロなおもちゃや雑貨はどんどん価値が上がっているようですね。むしろお宝に近いかもしれません。取っておいて価値の上がるモノもあれば、使い切って終わる運命のモノもあります。私は大量の寝具が途中からストレスでした。だからこそ使うことで、その寿命を全うしてあげようと努力しました。
自分たちの【暮らしにちょうどイイ量のモノを持つ】目と心を養っていきたいものですね。

さて、今課題の我が家の布団収納のスペースは、敷きパットを定番のフラットシーツに替え(ちょうど買い替え時なので)厚みを抑えることから始めようと思っています。

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「整理収納アドバイザー」佐藤慶子先生 ご紹介

静岡県静岡市生まれ。 2010年に整理収納アドバイザー1級、整理収納アドバイザー2級認定講師資格を取得。 静岡県内を中心に、セミナー、2級認定講座、収納サービスなどを展開。 NPO法人ハウスキーピング協会所属。 静岡県内各地で整理収納講座や女性講座の開催実績多数。
2015年2月にはTBSテレビ「マツコの知らない世界」に物干しアドバイザーとして出演。

ブログ「ビバ!スタイル整理収納アドバイザー 佐藤慶子」

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