静岡発！「整理収納」なるほどレシピ
Vol.52 モノの整理は心の整理

片づけサービスに伺ったお宅での話です。いろいろなことが一度に起きてすっかり体調を崩してしまった時期があった依頼者様は、家のことが手につかなくなりモノが溜まった状態でした。

それでも何とか自分で努力されたものの、一人ではどうしても出来なくなり私に要請がきました。初回は洋服の整理を行いました。

ご自分では判断できず、着なくなったものや、ただ取っておいたものも多くありましたが、途中から吹っ切れたように要らない洋服だけでなく、衣類に関するモノを手放すことができクローゼットの中もスッキリ片づけることができました。

依頼者様は昔より体重も増え、サイズが合わなくなった服も取ってありましたが、それらを手放すことで今の自分に合った新しい洋服を買いにいく気持ちになったと喜んでいらっしゃいました。

気持ちの落ち込みで新しい洋服も買いに行くそんな気分になっていなかった時期もあったとのこと。はじき出されたスペースに新しい洋服が入り、ご自身の気持ちがどんどん前向きになったという嬉しい話を聞くことができました。

2回目の作業は納戸から押し出されたキッチン関連のモノをキッチンに収納することになり、急きょキッチンの片づけになりました。キッチンでは食材があちこちに点在しており、使いかけや未開封のストックがバラバラに収納されていました。

そこで未開封と使いかけを分け、一つの場所に集中させました。これで残量の把握ができ、あちこちから取り出すことも、探す手間も省けました。

帰宅された娘さんが片づいたキッチンを見て、とても喜びその様子を知らせてくださいました。その後、お二人で夕食作りしたところ、娘さんの大好きなパスタとボロネーゼレトルトが一緒の箱に収められていたことにも感激し、二人でキャーキャーワーワーの夕食作りになったとか！

私にとってはいつもの収納でしたが、毎日の暮らしには気が付かないことが多く、俯瞰すれば見つけられることもたくさんあります。（娘さんとの）楽しい夕食作りの時間を与えてくださってありがとうございます・・・とのお礼の言葉をいただき、キッチンを整えるだけでこんなにもモチベーションを上げる力を持っていることを改めて感じました。これは依頼者様の前向きな気持ちがきっかけとなりましたが、家を整えることはその人の行動もきちっとさせる大きな力があるということですね。

その時の事例を少しご紹介します。
キッチンの吊戸棚は依頼者様が下の段だけまでしか手が届きませんでした。
位置的には腰を曲げることもなくモノの出し入れが容易にできるため、そこにはいつも使う頻度の高いモノを収納しました。その一つとしてラップ・ホイル・クッキングシートなど。それらはもともとそこに入っていましたが、残念ながら小さいモノなので上の隙間が空いていました。この空間こそがもったいない！

そこで、依頼者様が取っておいた空き箱を活用し、手作りしてみました。段ボールの箱を反対にして手前の部分をカットし、コの字型の箱に変えます。箱の上には別の箱を置き中にはタッパーを収納。タッパーは軽いので箱を引き出せばタッパーを取り出すことは簡単です。空き箱も使い方次第で収納グッズに早変わり。ただ取っておくだけでなく、どこで使おうか？といつも考えていることが大事です。